子供の教育

「無理」 奥田 英朗
『最悪』『邪魔』に続く奥田英朗の暗い長編である。町村合併で誕生した人口12万人の地方都市・ゆめの市。市の社会福祉事務所で生活保護者相手の仕事をしている相原友則。ゆめの市では進学校の部類に入る県立向田高校2年生の久保史恵。暴走族上がりで老人に不要な漏電遮断器を売りつけている加藤裕也。警備会社から派遣されているスーパーの万引き防止の保安員・堀部妙子。地元の実力者だった親から地盤を引き継いだ市会議員の山本順一。それそれが逼塞した地方都市で鬱屈した暮らしをしている。相原友則は楽をして金を得ようと税金である生活保護手当を得ようとする市民に辟易していた。久保史恵はつまらない地方都市から、憧れの東京へ出る目的のためだけに進学塾へ通う。加藤裕也はいかに老人を騙して金を稼いで社長の目にとまるかを考えている。堀部妙子は現世を諦め、生まれ変わって幸せになるために新興宗教に走る。山本順一は県政に進出するために業者と癒着して産業廃棄物処理所の建設に奔走する。それぞれに問題や事件が起きる。そして、何の関係もなかったこの5人が最後に絡み合うのだが・・・この絡み方がいただけない。5人の物語が突然プッツリ切れた感じだ。543ページの長編である。他の終わり方もあったのではないか?何かとストレスが溜まる都会(渋谷)を捨て、山の見える田舎で暮らしてみようかとも思っていたが、地方も結構大変そうですな・・・ 無理作者: 奥田 英朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/09/29メディア: 単行本★★★
http://morinoya.blog.so-net.ne.jp/2009-10-14

ページの先頭へ戻る